Web エンジニアが US キーボードを使ってみて思ったこと
US キーボードを使い始める前に自分がもっていた疑問に答える形で、思ったことをまとめてみる。
Q. 見た目は?
いびつなキーがないこと、キー配列が整っていること、印字が少ないこと、中心線がちゃんと中心にあることなどから、
見た目は圧倒的に US のほうがいい。とてもバランス良く見える。
個人的には、space
がちょうどキー 5 つ分なのがいい感じ。
JIS
US
Q. 中心線が移動するのは気になる?
気にならない。むしろ、ディスプレイの中心線とキーボードの中心線が一致するので心地いい。
Q. 記号は打ちやすい?
JIS から US に移行するときにネックになるのが、記号の位置が違うこと。 でも個人的には、覚え直す手間を考慮しても US に移行するべきだと思う。
その理由をプログラマ目線でいくつか紹介すると、
クォートが打ちやすい
JIS では '
と "
が大きく離れたところにある。
それに対して US では、二つのクォートが 1 つのキーにまとまっている上に、
小指だけで '
を打てる。
US のほうが自然な配列だと思う。
ctrl
+ [
が打ちやすい
esc
の代わりに ctrl
+ [
を使うのだけど、JIS から US に移行したことによって、これが打ちやすくなった。
理由は、[
が P
のすぐ隣にあるから。JIS では P
と [
の間に @
があるので若干遠い。
JIS
US
補足: :
は打ちにくくなる
US では :
を shift
+ ;
で入力することになる。
これで困るのが、Vim におけるコマンド操作。
:wq
は頻繁に打つけど、その度に shift
が必要なのはとても面倒。
でも normal モードのときだけ ;
と :
を入れ替えるという解決法があるので大丈夫。
それに、shift
+ z
+ z
を使えば問題なし。
そのほかの記号については、若干の違いはあるものの、おおかた同じ配置なので気にならない。
Q. Enter が小さいから打ちにくいのでは?
JIS と US の大きな違いの 1 つが、Enter
の大きさ。
JIS の Enter
がキー 2 つ分の高さなのに対して、US は 1 つ分しかない。JIS の上半分がなくなった感じ。
もともと下半分をタップしていた人は困らないけど、上半分をタップしていた人は打ち方を修正する必要がありそう。
それを踏まえても、個人的には US のほうが Enter
を打ちやすいと感じた。
なぜなら、ホームポジションと Enter
の距離が近いから。
JIS では L
と Enter
の間に 3 つのキーがあるけど、US は 2 つしかない。
これにより、手が小さい人でも、ホームポジションから動くことなく Enter
を入力できる。
JIS
US
「Enter
が小さいから US はおすすめできない」という人がいるけれど、
個人的には「大きさ」ではなく「近さ」を重視して US をおすすめしたい。
Q. かな英数変換はできる?
US にはかな英数変換のためのキーがない。
じゃあどうするかというと、左右の cmd
にそれぞれ 英数
と かな
を割り当てる。
karabiner-elements で簡単にできるので問題なし。
ただし、かな
の位置がちょっと変わることに注意。
US キーボードの cmd
に 英数
と かな
を割り当てたときの位置を、JIS キーボードの上から書いてみるとこんな感じ。
英数
はほぼ同じ位置にあるものの、かな
は大きく違うことがわかる。最初は打ち間違えが多かったけど、すぐに慣れた。
Q. ショートカットキーの使用感は同じ?
違いは、JIS の left ctrl
がある位置に caps lock
があることくらい。
あとは、若干のずれはあるものの、配置は変わらない。
cmd
と C
、X
、Z
あたりとの距離感はちょっと掴みづらいかも (JIS と少し違うので)。
left ctrl
については、caps lock
に left ctrl
を割り当てることで解決した。
これも karabiner-elemetns で設定可能。
まとめ
最初は使いこなせるかどうか不安だったけれど、まったく問題なかった。 記号の位置はすぐに慣れたし、なにより、コンパクトなキー配置がよかった。